中耳炎には、急性中耳炎、惨出性中耳炎、慢性中耳炎などがあります。
中耳炎とは、鼓膜の奥にある中耳に細菌やウイルスが感染して炎症を起こす病気です。
症状としては、鼻水やのどの痛みなどの症状に続いて、はげしい耳の痛み、発熱、耳だれ、耳がつまった感じ、聞こえにくさなどを感じます。「耳が痛い」ことをうまく伝えられない小さなお子様では、機嫌が悪く泣いたり、頻繁に耳に手を当てたりといった仕草があります。
外耳炎とは、細菌や真菌が感染して起こり、耳の痛みや痒み、閉そく感、難聴などの症状が現れます。
症状は、はげしい痛みやひどいかゆみなどがあります。耳だれが出てくることもあり、ひどくなると難聴や耳閉塞感をともなう場合もあります。
口の中の粘膜にできる炎症や潰瘍(かいよう)の総称で、痛みや不快感をもたらします。頬や唇の裏側、のど、舌など口内のあらゆる粘膜にでき、生活の質を低下させることがあります。
口内炎の原因はさまざまですが、代表的なものとしては、次のようなものがあります。
扁桃炎は、のどの奥にある扁桃腺がウイルスや細菌に感染して炎症を起こす病気です。主な症状は、喉の痛み、高熱、扁桃の腫れ・赤みなどです。
扁桃炎の治療は、症状に応じて解熱剤や鎮痛剤、抗生物質などが処方されます。軽い場合はうがい薬やトローチの使用でも改善しますが、炎症が強い場合は抗生物質が必要になります。また、症状が改善しない場合や高熱や脱水症状がある場合は入院が必要になることもあります。
適切な治療を受けないと合併症を引き起こす可能性があるため、早期の受診が重要です。
咽喉頭炎とは、のど(咽頭や喉頭)にウイルスや細菌が感染して炎症を起こす病気です。のどが痛くなったり、熱が出たり、咳が出たりするなどの症状が現れます。
咽喉頭炎の症状には、次のようなものがあります。
咽喉頭炎の治療には、薬物療法と十分な休養が基本となります。症状を和らげる薬や抗生物質、漢方薬などを服用したり、薬を蒸気で吸入するネブライザー治療を行うこともあります。また、うがいをしたり、水分を補給したりすることも大切です。
副鼻腔炎(ちくのう症)とは、鼻の奥にある副鼻腔に炎症が起こり、膿が溜まる病気です。風邪やアレルギー、細菌や真菌などの感染症が原因で発症し、鼻づまりや鼻水、顔の痛みなどの症状が現れます。
副鼻腔炎の症状には、次のようなものがあります。
副鼻腔炎の治療には、蒸気吸入や血管収縮薬、抗菌薬、鼻閉改善薬、コルチコステロイドの鼻噴霧などが用いられます。また、加熱や加湿も症状の軽減や排膿の促進に役立つ可能性があります。炎症が長引いて慢性化すると、治療にも時間を要します。
声帯ポリープとは、声帯にできる炎症性の腫瘤(こぶ)で、声帯の固有層や毛細血管が損傷することで発生します。声帯が震えにくくなるため、声にまつわるさまざまな症状が現れます。
声帯ポリープは、声帯の使いすぎや喫煙、飲酒などが原因で発生します。喉を酷使する仕事や趣味をしている人、カラオケやスポーツ観戦の応援など大声を出す機会が多い人に多く、喫煙者にも多い傾向があります。
声帯ポリープの治療としては、声の出し方を改善したり、薬物療法を行ったりします。軽度の場合には、保存療法で治ることもあります。しかし、半分以上の方は残存してしまい、嗄声が残る場合は手術が必要になります。手術は全身麻酔で1泊2日で行われることが多く、日帰りの手術の施設もあります。術後はしばらく声を出さないほうがきれいに治ります。
頭頸部腫瘍とは、顔面から首(鎖骨から上)までの範囲に発生する腫瘍の総称で、脳や眼窩内の病変は含まれません。良性と悪性があり、良性腫瘍には口腔腫瘍、鼻・副鼻腔腫瘍、咽頭腫瘍、喉頭腫瘍、唾液腺腫瘍、甲状腺腫瘍などがあります。
アレルギー性鼻炎は、鼻の粘膜が特定の物質(アレルゲン)に反応して炎症を起こす病気で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こします。
アレルギー性鼻炎には、季節性と通年性の2種類があります。
アレルギー性鼻炎の主な症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみ、 目のかゆみや充血があります。